
PSFとは?課題に対して正しい解決策を提示できている状態
PSF(プロブレムソリューションフィット)とは、企業が解決しようとしている課題に対して、正しい解決策を提示できている状態のことをいいます。ビジネスの基礎として「解決するべき課題が存在すること」「課題を抱えた顧客が存在すること」「課題に対して最適な解決策を提案していること」の3つがそれぞれ欠かせない要素となるため、これらを大きな資金を投入する前に検証するべきであるというのが、PSFの根底にある考え方です。
特に市場の存在が不明確なスタートアップビジネスにおいては、事業の初期段階で、課題・顧客・課題へのアプローチを正しく把握することは大変重要です。これらを見誤ってしまうと、のちにどんなにプロダクトを改 善しても成果が出ないというような事態に陥ってしまいます。そもそも顧客にとって重要な課題を解決しようとしているかどうかという問題は、UXデザインの改善について考える前段階として、確実に検証しておきたいものです。
PMFとの違い・関係性
PMF(プロダクトマーケットフィット)は、PSFと並んでスタートアップビジネスの初期段階に検証するべきものとしてよく知られています。PMFとは、顧客の課題を解決する手段としての「プロダクト」と「価格」がユーザーのニーズにマッチしている状態を表す言葉で、PSFの後工程となります。つまり、スタートアップビジネスの初期フェーズとして、まずはPSFの検証、これが完了したのちPMFの検証を行います。
根本的な市場ニーズの検証(PSF)とプロダクト自体の検証(PMF)を分けて考えることで、軌道修正が必要な場合により早い段階で行うことができるようになります。また、たとえPMFで躓いても、PSFが検証できていれば、事業を白紙に戻す必要はなく、プロダクトの方向性のみ再検討することで問題を解決できるかもしれません。