
Netflixの人気番組『クィア・アイ』。セクシャルマイノリティーの5人「ファブ5」が毎回「ヒーロー」と呼ばれる人物の内面も外見も大改造します。
ファブ5はそれぞれファッション、美容、インテリア、カルチャー、フード/ワインのプロで、ファッションならワードローブごと入れ替えたり、インテリアなら大規模リフォームが施されたり……とゴージャスな変化が楽しみな『クィア・アイ』。ファブ5が日本に来た『クィア・アイ in Japan!』、各国の別メンバーによる「ドイツ編」「ブラジル編」など派生シリーズもあります。
Netflixシリーズ「クィア・アイ」シーズン1~8:独占配信中
そのファブ5の元インテリア担当、ボビー・バークは穏やかでユーモアあふれる人柄で大人気でしたが、惜しくもシーズン8で引退(ジェレマイア・ブレントに交代)。ファンからも「一番働き過ぎでは?」と言われるほどインテリアの変更からリフォームまで動き回っていましたが、何よりボビーに惹かれるのはそのセンス。
ボビー・バークに学ぶ、働きやすいオフィスインテリアの選び方のコツを紹介しましょう。
ボビー・バークとは?
ボビー・バークの著書『Right At Home』
ボビー・バークは厳格な家庭でそのセクシャリティや考え方が認められず、15歳の若さで家出し、ほとんどホームレスのような生活から、努力を重ねインテリアデザイナーとして独立。自身のブランドや店舗のプロデュースも続けています。
著書の『Right At Home』(クラークソン・ポッター)によれば、ボビーの基本的なスタンスは「自分にとっての心地よさを大事にする」ということ。デザインやレイアウトを考えるとき、その空間がセーフスペースになるように心がけているそうです。「良いインテリアは心身にも良い」のが信条。
「インテリアは一度やって終わりではなく、自分たちの変化に合わせてずっと変わり続けると考えるべき」とボビーは言います。
ボビーが語るインテリアのTIPS。心地よいモノで揃えるべき理由
Netflixシリーズ「クィア・アイ」シーズン1~8:独占配信中
ボビーが薦めるのは、まずは自分が「心地よい」「好き」と感じるものでインテリアを選ぶこと。
例えば「一番好き!」というイスがあったら、そのイスを中心に部屋全体を構成してみる。
そのイスの色や素材感、テイストを合わせたり変化させたりしていくと良いそうです。
あとは部屋ごと、スペースごとの役割をちゃんと分けること。当然のようですが、ごはんはダイニングテーブルで食べる。仕事机でごはんを食べないようにする(忙しいとやってしまいがちになりそうですが……)。食器も紙やプラスチックでなくて、お気に入りの陶器や木製のものなるべく選んで使う。「そうするとよりマインドフルに食事を楽しめるよ」とボビーは語ります。
仕事をする場所と食べる場所、休憩する場所は確かに分けた方が集中できますね。
心地よい空間が生活を支えてくれる
ボビーはホームレスになってもそこから這い上がった経験から「自分をハッピーにしてくれるものが何かを考えてみて。今の流行にとらわれちゃダメだ」と言います(『QUEER EYE LOVE YOURSELF LOVE YOUR LIFE』オークラ出版/p41)。
直感を信じ、好きなモノを選ぶべきだと。ハッピーな空間があれば、朝起きたときにすべて整っていたら世の中や眼の前で起きることもきっと手に負えなくないと思える。
先進的なインテリアデザインに興味を持ち、ゲイとして生きることを決めたボビーでしたが、閉鎖的で偏見もあった故郷では息苦しい思いをしていました。5歳から恐竜をテーマに部屋全体を塗り替えたり、模型やスケッチを繰り返したり。前向きな気持ちになるために、空間を好きにコントロールするのは有効だという考えを深めてきたようです。
働きやすい仕事部屋の作り方
ボビーはワークスペースへの考え方として「セルフケアとその空間に必要な要素の『間をとる』ように考えるべき」としています。とにかくメンタルヘルスが大事。快適でいられないと生産的にはなれないし、生産的な仕事ができないと健全ではいられません。
例えば机や卓上ライト、イス、収納棚などまず必要なツールを集める。ただそのときに快適でインスピレーションに富んでいるなど、どこか自分が気に入るポイントを見つける。
職場で机やイスを変えようがないとしても、小さな植物を置いてみたり、家族の写真や自分がテンションの上がる雑貨を置いてみたりするのも一つ。
なるべく姿勢が良くなるように、ノートパソコンやキーボードはラップトップスタンドに置くのをおすすめしています。
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