Figmaは、ベータ版として提供しているAIによるデザイン生成機能の「Make Design」を取り下げました。このツールがAppleのiOS天気アプリと非常に似ているデザインを生成したため、批判が集まったことが原因です。
FigmaのCEOであるDylan Field氏は、X(旧Twitter)でこの問題について「期限に間に合うように私が強く促したため、このような事態になった」と述べた上で、同社のAIツール開発のアプローチについて弁明しました。
(1) As we shared at Config last week - as well as on our blog, our website, and many other touchpoints - the Make Design feature is not trained on Figma content, community files or app designs. In other words, the accusations around data training in this tweet are false. https://t.co/jlfmroPPhm
— Dylan Field (@zoink) July 2, 2024
問題の発端は、Not Boring SoftwareのCEOであるAndy Allen氏が、XにおいてFigmaの「Make Designs」ツールがAppleのiOS天気アプリとほぼ同一のデザインを生成する例を示したことです。
同氏は「Make Design」機能を使用する際には、他の既存アプリに類似していないかをよく確認するよう注意を促しました。
Vergeが報じたところによるとFigmaの「Make Design」はOpenAIのGPT-4oとAmazonのTitan Image Generator G1のAIモデルに基づいて開発されており、これらのモデルがAppleのデザインをトレーニングデータとして使用した可能性があるとのこと。
FigmaのCTOであるKris Rasmussen氏は同誌のインタビューに対し、Figmaが独自にモデルをトレーニングする計画があることを示しましたが、今後のトレーニングでは一般的なデザインパターンや特定のFigmaデザインの概念を学習させることに限定する予定と話しています。また、Figmaは品質基準を満たすためにデザインシステムの見直しを行い、今後同様の問題が発生しないよう追加の対策を講じるとのことです。
カバー画像クレジット: mindea - stock.adobe.com
出典: Figma pulls AI tool after criticism that it ripped off Apple’s design